『ストレンジ・フルーツ』について超身勝手に語る。

という訳で多分、なんやそれ知らんがな!というツッコミをしたくなる、手前勝手な感想を書きます。ネタバレありなのは変わらないので未観劇な方は読んじゃダメ!絶対!!




アートというものに造詣が深くない私は、最初にこの舞台を観たときから、「アート」を何という言葉に置き換えれば得心が行くのだろう?と考え続けていました。今ようやく、それは「剥き出しの魂」だろうか、と。少なくともそう考えれば、私の中でこの舞台の登場人物たちの言動が理解できる、と。
そして、剥き出しの魂、というワードを得たときに、この舞台の背後で the HIATUS の音楽が通奏低音のように鳴り響き始めました。考えてみれば、私が最も今「アーティスト」と感じる人物は細美武士なのだから、それも当然のことかもしれません。
insomnia の「save me!」は、カナの叫びを思い起こさせるし、Twisted Maple Trees の「君は大丈夫だよ 間違ってるのは僕だ いつも僕の側の問題なんだ」は、千葉の嘆きのように聴こえるし、Silver Birch の「僕らが子供だった頃 壁の向こうには何もなかった 僕らが子供だった頃 星はいつも明るく輝いていた」というのは、少年少女だった頃の千葉とカナを思い起こさせます。
自分をギリギリまで追い詰めて作曲をする細美さんの曲があれほど美しいのも、この舞台の世界観を体現しているようで感慨深いのです。

とにかくこの舞台に、『ストレンジ・フルーツ』に出会えて良かった。増田さんファンで、良かったー!