せいいんといぞうに泣かされる土日

ドラマの前に、スタ−ズオンアイス見てたらVertigoで滑ってる選手がいて、アナウンサーが「ゆづるにちなんでユーツーで、バーティゴ」って言ってて笑ってしまった!え、ほんとに?そんな、あの本当に、橋を走った☆階段で怪談☆的な理由で選曲されたんですか〜?!いずれにしろこの選手これから注目して見ていこうと心に決めたU2好きーでした☆
さて、青●(せいいん)*1と以蔵…

どちらもそのひたむきさに泣かされたわけですが、せいいんの場合は賢さが、いぞうの場合は愚かさが、真っすぐな思いを際立たせていて胸に迫るものがありました。
いぞうがたけち先生に良いように使われているのは見てるこちらからは当然ながら丸分かりで、なのに真っすぐに「たけちせんせいのお役に立てるがじゃ」と信じて突っ走る姿が哀しくてたまらないのです。佐藤さんの大きな目が凄く効果的。りょうまとかおと三人で楽しそうに語らってるいぞうの無垢な瞳を見てたら泣けてきてしまいました…。
せいいんは梁文秀との婚礼に西太后から賜った宝物を夫が恩を着せられないよう太后の顔を潰す事なく返還する策を考え実行に移すけれど、それは900日の間、肉を絶ち午後は絶食し宝物に祈りを捧げ続ける、という自分の身体を痛めつけるもので、それでもやり遂げた後、文秀が西太后の還暦の祝いに託つけて宝物を返還した際、聡い太后はすぐに文秀の意図を見抜いたけれど、せいいんが払った献身的な犠牲を知り二人を許したわけです。家に戻り、床に伏す妻をいたわる文秀と無事に策が成就したことに安堵するせいいんの様子が健気で涙してしまいました。
一方今回は珍妃と光緒帝も描かれたのですが、こちらは梁文秀せいいん夫妻とは真逆に、西太后の逆鱗に触れて妃の身でありながら棒で打たれる、という罰を受けたのです。賄賂で官職を買った者がいると宦官から耳打ちされた珍妃が、帝にそれとなく(珍妃本人は上手く立ち回ったつもりで)告げ口して、帝はその任官の場で名前と経歴を書かせるも自分の名前も書けないその者を罷免し、しかし思わず「お前が官職を買ったことは後宮の妃でも知っている」と口走ってしまい、すぐに珍妃は西太后の糾弾を受けごまかしきれず白状してしまうんです。白状して伏して謝って、これからは政に口出しなどいたしませんと誓って、どうにか場が収まるかと思われたそのとき、珍妃が「でも西太后様もいまだに政に口を出しておいでです」と言わずもがなの一言を…。もう見ながら、なに言い出すのこの子は…!って私の肝も冷えましたが、この瞬間の田中さんの演技がまた見事でした。西太后のオーラで場が凍り付いた。帝も愛する妃を庇い切れず、棒で打たれる珍妃を涙ながらに見守っていたのですが、一方で梁文秀夫妻の聡明な対応が描かれているだけに、こちらの二人が余計に浅はかに見えて西太后が主役のドラマとしてとても上手い演出だと思いました。また逆に、これだけのことをされたら光緒帝と珍妃が西太后に謀反の念を抱くのも当然と思えますし、本当に上手く作るなと感心します。もちろん史実通りの結末を迎えるのでしょうけど、フィクションの部分も多く、結末にたどり着くまでの様々が毎週楽しみなドラマです。

*1:●竹かんむりに均