TVあれこれ

単純に面白いドラマも好きだし、一筋縄ではいかないドラマにも引き込まれます。

  • 八日目の蝉
    希和子と引き離されて実の親の元に戻った薫、いや恵里菜は今まで母と呼んでいた人のことを「一番悪い女」と言われ、方言で喋ることも激しく否定されてしまう。そして希和子に関する記憶を封じ込めて成人した恵里菜は笑わない投げやりな娘に育った。新聞記事などを自分なりに追って、「不倫相手の子供を誘拐して5年半育てた女」という記号として希和子のことは知っているけれど(視聴者がこれまで見てきたような)幸せな母子の姿は覚えていない。そんな恵里菜がエンジェルの家時代に一緒にいたという千草とともに小豆島に渡って、少しずつ希和子との記憶がフラッシュバックする様子が胸に迫る。
    そしてクライマックスは、逃亡劇の終幕に早朝フェリーに乗り込む直前、売店でパンを買う隙もなく捕らえられ、薫と引き離されながら希和子が叫んでいたことが何だったのかを文治から聞くシーン。
    薫ー!
    …待って!もう少しだけ待ってください!
    その子まだ、朝ごはん食べてないのー!
    文治が語るのを聞きながら、恵里菜いや薫の目には涙が込み上げる。堪え切れず、文治と千草に背を向けて数歩走り去ってしゃがみ込み、おかあさん…おかあさん…!と泣きながら呼ぶその声が切なくて切なくて。希和子の罪は擁護しようがない。けれども薫に心からの愛情を注いでいたのは確かなことだったと感じさせられた。
    帰路、フェリー上で千草に話す恵里菜は今までの投げやりな話し方とは打って変わって明るく方言で語る。何かが吹っ切れたように見えた。小豆島に渡ることは出来ずに本土側の売店で働いていた希和子との一瞬の邂逅の描き方もわざとらしくなくてよかったと思う。
    ツダカンが出るんだ〜と思って見始めたのだけど、多元的で興味深いドラマでした。
  • Mother
    なかなか展開が早い!もう駿輔に嗅ぎ付けられてしまって脅される!?もう葉菜が実母だと奈緒が悟る!?と次週への引きは十分とはいえ、脚本…どうなん!?と思ったのが、葉菜の口から「吊橋効果って知ってる?」なんて言わせたこと。極限状態に置かれた人間同士には妙な連帯感が生まれる、それを母性と勘違いしてるんじゃないのか?って言う話の発端がほしかったんだろうけど、葉菜の口から出る違和感たら!もしかしてこれ、何かの伏線なのかなぁ?だったらすごいけど…。
  • PG花
    毎週毎週面白い。今週はほんのりラブコメ風味で、花と順さまのお互いに好き合ってるんだろうに、もどかしいー!感じがよかったんだけど、おかげでゴルフの調子が上がらない花に、毎回楽しみ切ってる石黒さん演じるコーチが、恋愛に振り回されてるお前に喝を入れてやろう、と言った一言。
    ゲツク気取りかっ!
    どぐわぁっ!となる花に向かって引き続き
    いいか、恋愛にうつつをぬかしているのはドラマの中だけの話だ。人間は本来、仕事や夢のためには愛だの恋だの悩んでいる暇は、ないはずだ!
    で、この後に
    実業団のバスケットボールチームくんだりなら、恋愛まみれでも構わない。
    とか言い出すからこっちまで、どぐわっはぁっ!ってなっちゃった!ブザビ批判(笑)てか、その場では面白かったけど、よく考えたらバスケットボールに失礼な気がする(笑)でも目が覚めてメラメラ燃える瞳でグリーンに向かう花は良かった。次週が楽しみ。